君は一冊の本を捲る。そこにはこう書かれていた… ゲームブックのページ内 行く手には冒険が待っている!

本なのに体力が尽きる? なに? なんなのーっ!?

そう。これが「ゲームブック」なのです。
「ゲームブック」とは、アドベンチャーブックとも呼ばれ、本に書かれているのは何百もの番号の振られたパラグラフ。読者はパラグラフを読み、その内容や自分の選択により指示された番号へ飛び、またそこを読み選択し…という感じで自分の選択――時にはダイス判定や装備品や魔法など――でストーリー展開と結末が変わっていく遊べる書籍なのです!

今回ご紹介するのはこちら。 表紙 ファイティング・ファンタジー・コレクション 〜火吹き山の魔法使いふたたび〜

このコレクション、6冊の本が1つになったものなのです! 各巻の背表紙が見える方向にしてみましょう 各巻の背表紙写真 そう!このファイティング・ファンタジー・コレクションに入っているのは5冊のゲームブックと1冊の解説本で、以下のとおり。

  • 火吹き山の魔法使い
  • バルサスの要塞
  • 盗賊都市
  • モンスター誕生
  • 火吹き山の魔法使いふたたび
  • ファイティング・ファンタジーとAFF

「ファイティング・ファンタジー」とは、1980年代から発売されスティーブ・ジャクソンとイアン・リビングストンによるゲームブックのシリーズ。日本でも1984年に第一巻『火吹き山の魔法使い』が発売され、30巻以上が発売されたんです(海外では50巻以上?)

私あきらびも小学校の頃、めっちゃ夢中になりました! 特にバルサミコ酢…じゃなくて『バルサスの要塞』には思い入れがあって、当時の本をそのまま持っているんですよ!ほら! 社会思想社版『バルサスの要塞』表紙 というわけで今回は2021年に発売された『ファイティング・ファンタジー・コレクション』のレビュー。開封して内容物を確認しつつ、私の持っている昔のゲームブックと比較などしていきたいと思います!

(え?あきらびさん女子大生なのに何で昭和のゲームブック持ってるの!?という方は、毎日新聞公式webサイト連載「まいにちボードゲーム」で紹介された、あたしに関する記事を見てくださいね。番外編 記事1000本 ブロガー「あっきぃらびっと」さん

■目次

■各巻の表紙を確認

さて、ボードゲームじゃないですがいつものように箱裏――これだと裏表紙かな?を確認しましょう! FullSizeRender 今ふたたび冒険の旅へ

って大きく書いてある! なんだか感動して泣いちゃう(大袈裟

ここにも書いてあるとおり、『火吹き山の魔法使い』はシリーズの原点なんですね。そして初めて翻訳される『火吹き山の魔法使いふたたび』が入っているのが、このファイティング・ファンタジー・コレクションの最大の魅力と言っても過言ではないと思います!

そして、このコレクションにはもう一冊… 内容物確認79 「ウォーロック」監修を務めたグループSNEの安田均さんによる解説読本が付いているのです!

グループSNEの作品には昔からお世話になっているけど、『ウォーロック』ってどんな本だったかなぁ。何か昔読んだことがあるんだけど。と、この時点では思ってました(後述)

全6冊全てをパシャリ 全六冊 いやぁ〜壮観

各タイトルを見て思い出したけど、『火吹き山の魔法使いふたたび』以外は私、読破しているのでは!? うろ覚えだけど〜

■開封

よし! 外装はだいたい眺めたので開封! 内容物確認41 ってか引き出し? こんな出し方しちゃいけない!?

だって早く手に取りたかった――― 内容物確認43 おおお! 懐かしい!!

スティーブ・ジャクソン氏とイアン・リビングストン氏の名も、当時意識はしてなかったけど、何冊もゲームブック遊んだので頭に刻まれてるわぁ。ほんと懐かしいわぁ(遠い目

ゲームブックと言えば… FullSizeRender アドベンチャーシート!!
ここに自分のデータや戦闘記録を書いていくのがワクワクでたまらなかったなぁ〜本当に冒険している感じだったの

ダイス

ゲームブックにもよるんだけど、このファイティング・ファンタジーシリーズは、基本的にサイコロ(ダイス)が必要だったと思う。 (写真のサイコロは自分のです。ファイティング・ファンタジー・コレクションには付属しません)

え?家にダイスが無い? 電車とかでどうするんだって? 大丈夫!何も問題ありません!! 内容物確認94 各ページにはダイスを2つ振った出目が印字されているの! ペラペラペラっと捲って止めればダイスを2つ振ったことに!!

目次を見ちゃおっと! 火吹き山の目次 ふむふむ。ゲームブックですからね、目次にストーリーのことがいろいろ書いてあるわけないですね。でもルールに関しては細かく書いてありますね!

■火吹き山の魔法使いふたたび

私の一番の興味は初めて翻訳されたという『火吹き山の魔法使いふたたび』 表紙 表紙はこんな感じ!

「ふたたび」の方の目次は… 目次 ほとんど同じ! あ、プレイのヒントが無くなってる! 火吹き山に再び挑むような者にヒントは不要!ってことなのかしら

『火吹き山の魔法使い』と『ふたたび』のアドベンチャーシートを比較してみましょ! 内容物確認54 下が『ふたたび』の方ね。ほとんど変わらないですな〜。太枠になって、金貨や宝石の欄が変わったぐらい? あ!『火吹き山の魔法使い』にあった「残り保存食」の欄が無くなってる!

うわぁ〜楽しみだわぁ『ふたたび』のほうにはどんな冒険が待っているのかしら!!

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■新旧『バルサスの要塞』比較

冒頭でも私が持っている古いバルサンの要塞…じゃなくて『バルサスの要塞』を紹介したところですが、実は私、英語版も持っているんですよね。

じゃじゃーん! じゃじゃーん! バルサスの要塞 これが私が持っている『バルサスの要塞』3冊の比較写真です!

それぞれ大きさが違いますね〜。今回のコレクションに入っている最新版の表紙は英語版と同じなんですね!

新版の目次を見てみましょ。 FullSizeRender 火吹き山には無かった魔法、魔法がありますよ!! そうだったー!ダイス目で決まった魔法点に応じて、呪文リストから何を何回使えるか選ぶんだけど、選択が悩ましかったんだった!!

魔法には「火炎」や「防御」はもちろん、「心話」や「浮遊」や「幻影」などなどあって、この選択が自分のこの後の運命を左右するのかと思うと非常にワクワクだったのを思い出します

ド派手な魔法がイイとは限らないんですよね〜当時は子どもだったなぁ…そして大人になったもんだ!

バルサスの要塞のアドベンチャーシート

昔のバルサスの要塞のアドベンチャーシートは… 内容物確認56 巻末のページの一部が、冒険記録紙という名でアドベンチャーシートになってたの。妖怪対戦表って昭和だわぁ〜

最新版のアドベンチャーシートはちゃんと別紙になってる! 内容物確認70 妖怪対戦表は遭遇表になりました。うんうん納得。

発行年比較

せっかく3冊揃ってますからね。発行年も比較してみましょ! 内容物確認95 上から、ファイティング・ファンタジー・コレクション、社会思想社版、原版(英語版)です。

いやぁ〜私が小学校の頃かった版は古いっ! 1985年ですって! というか初版第28刷発行って結構売れたってことかな?

この社会思想社版の価格は… 内容物確認75 定価480円だったんですね! この頃は消費税も無かった!!

■『モンスター誕生』には即死ルールが

さて、他の巻の話も。こちらは『モンスター誕生』 内容物確認93 表紙絵で気づいたんですが、英語版持ってました

そうそう、この『モンスター誕生』には… 即死ルール 「即死」ルールが新たに付け加わっているって!やめて!即死んじゃうの困る!

前のパラグラフに指入れておかなきゃ!(ダメじゃん

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■ファイティング・ファンタジーとAFF

『盗賊都市』については、たぶんクリアしたことあるんだと思うけど、旧版など持ってなかったので割愛して、最後に安田均氏の『ファイティング・ファンタジーとAFF表紙』を見てみましょ! FullSizeRender 各ゲームブックの表紙絵の融合! いいわぁ〜。

内容を詳しく紹介したいところですが、ここは大人なので我慢して章題だけご紹介。章題はこんな感じ。

  1. ファイティング・ファンタジーとゲームブック
  2. RPGというゲーム
  3. RPGを本にする
  4. アドバンスト・ファイティング・ファンタジー(AFF)の登場、RPGとの両立へ
  5. 現在のFFシリーズと火吹き山に続くもの

ゲームブックが東大生協で好評だった話とか、パラグラフの話とか、バルサスの要塞の魔法の話とか、いろいろ興味深い内容でした!! 『ファイティング・ファンタジー・コレクション』買って良かったわぁ。

■通販情報

『ファイティング・ファンタジー・コレクション』、私はamazonで買いました!
(執筆時点amazonリンク)

■おまけ:昔のゲームブックからウォーロックチラシ!

今回このコレクションに収録されなかったゲームブックで私の手元にあったのは… FullSizeRender 英語版『Sword of the SAMURAI』、『サイボーグを倒せ』、『死神の首飾り』の3冊!

昔はもっと持ってたんだけどな〜 さすがに途中で処分しちゃったのか…

どんな感じかなーとピラピラ見ていたら… 昭和時代のウォーロックのチラシ1 あ、ウォーロックのチラシが出てきた! これかなり貴重なのでは!?

ウォーロックってこういうマガジンだったんですね 昭和時代のウォーロックのチラシ2 きっと読んでたなぁ〜

いろいろと懐かしいわぁ〜まさかこの年になってゲームブックを再度やるなんてぜんぜん想像してなかったわーっ …楽し

以上、ゲームブック『ファイティング・ファンタジー・コレクション』のレビューでした。あきらびこと、“あっきぃらびっと(@akkiiy_rabbit)”がお送りしました

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(『ファイティング・ファンタジー・コレクション』の紹介のため、本コレクションの各冊表紙、『火吹き山の魔法使い』3ページ、11ページ、アドベンチャーシート、『火吹き山の魔法使いふたたび』の3ページ、アドベンチャーシート、『バルサスの要塞』の3ページ、アドベンチャーシート、『モンスター誕生』の7ページを撮影し引用しました。また、ファイティングファンタジーシリーズの英語版、社会思想社版の一部を撮影し引用しました)